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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
子宮内膜症 若年発症したAdenomyotic cystの一例
橘 涼太, 松原 正和, 本道 隆明, 木村 薫
厚生連篠ノ井総合病院産婦人科
子宮内の嚢胞性病変は稀である.今回我々は,手術後adenomyotic cystと診断された15歳の症例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.急な右下腹部痛を主訴に前医外科を受診し,経腹超音波断層像にて右付属器腫瘤を指摘され当科を紹介され受診した.右付属器領域にφ4cm大の嚢胞性病変を認め,腫瘍マーカーはCA125 208U/mLと上昇していた.右卵巣腫瘍の茎捻転を疑い緊急開腹術を施行した.両側付属器は正常であったものの,子宮体部右側から頸部にかけてφ3cm大の筋腫様の腫瘤を認めたためこれを核出した.腫瘍内腔と子宮内腔とに交通は無く,腫瘍内容はチョコレート様であり,腫瘍壁は筋層様であったためadenomyotic cystと考えられた.病理組織検査では子宮筋層内腫瘤で内部に嚢胞が形成され,その内面は菲薄化した子宮内膜組織を伴い病理学的にもadenomyotic cystと診断された.Adenomyotic cystは稀な疾患であり,十代での発症は更に稀である.このため,子宮付属器領域の嚢胞性病変に対し,当初は付属器腫瘍と診断し疼痛の原因をその茎捻転と診断し加療した.しかし,術後にMRI像を再検討すると卵巣は別に認められ,血性内容を疑わせるintensityと厚い腫瘍壁のjunctional zone様の所見から,adenomyotic cystを疑うことは可能であったと考えられた.初経後3〜4年で子宮内膜症の発症があり得ることを考え合わせると,十代の下腹部痛の原因として子宮内膜症性病変やその類縁疾患を念頭に置くことも必要である.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
226-226, 2005
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