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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))
【一般演題】
不妊 低ゴナドトトロピン性性腺機能低下症の2例
竹内 欽哉, 和田 久恵, 高田 佳世子, 小林 友季子, 中村 友紀, 沼野 由記, 金山 尚裕
浜松医科大学産婦人科
低ゴナドトトロピン性性腺機能低下症は,下垂体機能低下が原因で無排卵,第二度無月経となる状態で排卵誘発に苦慮する例も多い.今回我々は,不妊を伴う2例の低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に対してIVF-ETを行ったのでその経過について報告する.【症例1】20歳で就職を機に体重が55kgから45kgに減少,その後続発性無月経となりカウフマン療法を受けていた.27歳で結婚後,排卵誘発を行うも反応不良のため当科紹介となった.初診時,体重47kg,LH,FSHはともに0.5mIU/ml未満.HMG-hCG-AIHを5周期行うも妊娠に至らずIVF-ETを施行.IVF4回,ICSI1回,新鮮胚移植4回,凍結胚(day2-3)移植3回行ったが,5回が化学的流産に終わっていた.平成16年4月(32歳),ガラス化法により凍結した胚盤胞をassisted hatchingして移植したところ妊娠成立,同年12月,37週にて2736gの男児を正常分娩した.【症例2】昭和57年(10歳),両側視野欠損,口渇,多飲多尿のため近医受診,下垂体鞍上部奇形腫のため下垂体切除術施行した.以後,コルチゾール,甲状腺,成長ホルモン補充,19歳よりカウフマン療法施行していた.31歳結婚,挙児希望あり当科受診した.貴重な卵であることが予想されたためIVE-ETを選択した.初回はhMGを16日間計3300単位投与後2個採卵,day3に1個胚移植するも妊娠に至らず.2回目は卵胞発育不良のためキャンセル.3回目はhMGを18日間6350単位投与し平成17年2月5個採卵,day3に1個胚移植するも妊娠に至らず.Day6胚盤胞1個をガラス化凍結した.上記2症例ともに主席卵胞発育までに長期間のhMG投与が必要であった.低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の排卵誘発法について考察する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2)
227-227, 2005
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