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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮頸癌1
子宮頸癌に対する画像診断を指標としたNeoadjuvant chemotherapyの適応についての検討


林 茂徳, 藤井 多久磨, 久布白 兼行, 平尾 薫丸, 小野 晃子, 塚崎 克己, 吉村 泰典, 野澤 志朗
慶應義塾大学産婦人科


 【目的】子宮頸癌に対する,Neoadjuvant chemotherapy(NAC)の適応について,奏効率,予後因子,およびNAC前の画像診断を調査し後方視的に検討した.【方法】1998年から2003年までに,当院で子宮頸癌の初回治療としてNIP療法(Nedaplatin,Ifosfamide,Peplomycin)を施行したI〜IVa期38症例(扁平上皮癌37例・腺扁平上皮癌1例,平均年齢52.2±11.2歳)を対象とした.NIP療法を施行後,手術可能と判断された23症例に対して手術を行い,手術不能と判断された症例に対して根治的放射線療法を施行した.(1)38症例の奏功率を検討した.(2)手術施行症例について1.臨床進行期2.リンパ節転移3.脈管侵襲4.傍結合織浸潤5.間質浸潤深度6.腫瘍径を検討因子として,生存率及び再発の有無に及ぼす影響をlogrank test(有意差検定),cox比例ハザードモデル(多変量解析)を用いて検討した.(3)リンパ節転移についてNAC前の画像診断と術後病理診断を比較検討した.【成績】(1)NIP療法のPR以上の奏効率は63.1%でCR4例(10.5%)PR20例(52.6%)SD14例(36.8%)であった.(2)多変量解析ではリンパ節転移の有無が再発率におよぼす独立した予後因子であった.(3)NAC前の画像検査においてリンパ節転移を指摘された10例中7例(70%)が実際にリンパ節転移陽性であり,7例中6例(85.7%)は再発・死亡していた.NACにより画像上リンパ節転移が消失した2例(18.1%)はそれぞれ56ヶ月間・66ヶ月間再発を認めていない.【結論】1.NIP療法の奏効率は63.1%であった.2.リンパ節転移を認めた症例は予後不良であった.3.NAC前の画像診断でリンパ節転移が疑われた場合には,治療法の検討が必要である可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 240-240, 2005


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