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第109回学術集会(平成17年6月12日(日))

【一般演題】
子宮頸癌2
骨髄に転移を来たした子宮頚部小細胞癌の1例


太田 剛志, 卜部 麻子, 加塚 有紀, 金田 容秀, 木村 美葵, 高橋 晃, 宮井 健太郎, 荻島 大貴, 吉田 学, 木下 勝之
順天堂大学産婦人科


 【はじめに】子宮頚部悪性腫瘍において,極めてまれで予後不良である子宮頚部小細胞癌の骨髄転移症例を経験したので報告する.【症例】60歳,2経妊2経産.不正子宮出血を主訴に近医受診し,子宮頚癌疑われ当院紹介受診した.初診時子宮頚部にカリフラワー状に発育した易出血性の腫瘍を認めた.内診上左子宮傍組織浸潤を認めた.細胞診及び組織診上,小型でN/C比の高い腫瘍細胞の造生からなり,一部でロゼット形成をし,また,免疫組織化学染色で神経内分泌マーカーが陽性であったため,子宮頚部小細胞癌FIGO2b期と診断した.腫瘍マーカーはNSEが78.5ng/mlと高値を示した.VP-16+CBDCAによる術前化学療法を3コース施行しMRI上25%の縮小が得られ(RESISTでは,効果SD),広汎子宮全摘術施行した.術後病理組織診断は子宮頚部小細胞癌pT2bN1M0,FIGO2b期で広範囲なリンパ節転移を認めた.さらにCGDP+CPT-11による補助化学療法を施行し,NSEは7.4ng/mlに低下した.治療終了1か月後,骨盤痛,全身倦怠感があり入院した.NSEは1340.7ng/mlまで再上昇しており,画像診断上骨盤,腹腔内に明らかな再発所見認めなかったが,汎血球減少あり,末梢血に幼若な細胞が出現していた.骨髄穿刺を施行したところ,癌細胞による正常細胞の貪食像を認めたため骨髄転移と診断した.有効な治療なく3週間後に死亡した.初診時からの生存期間は8か月であった.【結語】子宮頚部小細胞癌の骨髄転移症例を経験した.小細胞癌は極めて予後不良である.早期診断及び治療,さらには有効な化学療法の確立が求められる.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(2) 242-242, 2005


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