|
<< 学会誌へ戻る
<< 前のページへ戻る
第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【市民公開講座1】
婦人科がんの早期発見と早期治療〜進行癌治療の進歩も含めて〜
小西 郁生
信州大学産婦人科 教授
婦人科がんの早期発見には,毎年,検診を受けることが大事です. 子宮頸がんについては,細胞診という簡単な検査で初期がんのうちに発見することができます.この細胞診が広く普及したことにより,子宮頸がんで死亡する方は年々減少してきています. 子宮体がんは,最近,増加傾向にあります.更年期あるいは閉経以降に性器出血がある場合は頸がんだけでなく,体がんの検査を受ける必要があります.内膜からの細胞診と経腟超音波検査を行います. 卵巣がんも近年増加していますが,残念ながら早期発見の方法はいまだ確立されていません.しかし,少なくとも年に一度は産婦人科で診察を受け,経腟超音波検査で卵巣が腫れていないか診てもらうことが大切です. さて,これらの婦人科がんが見つかった場合ですが,早期発見であればもちろん心配ありません.しかし,本日詳しくご紹介しますように,たとえ進行した癌であっても,手術,抗癌剤,放射線療法を組み合わせることで癌が治ってしまうことが非常に多いのです.がんばって治療を受けていただくことが大切です.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
282-282, 2005
|