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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【一般演題】
卵巣腫瘍(1) 内腔に乳頭状結節性隆起をみとめた傍卵巣嚢胞腺腫の1例
小松 篤史, 藤原 敏博, 藤本 晃久, 百枝 幹雄, 矢野 哲, 武谷 雄二
東京大学産婦人科
傍卵巣嚢胞は超音波断層検査・MRIにて,卵巣の近傍に存在する単純嚢胞として観察される.多くは内面平滑であるが,内腔に充実性部分をみとめた場合には悪性腫瘍との鑑別が問題となる.今回我々は,超音波断層検査及びMRIにて嚢胞内腔に充実性部分がみとめられた傍卵巣嚢胞腺腫を経験した.症例は27歳・未婚で0回経妊0経産.不正出血を主訴に近医受診したところ,径5 cm大の左付属器嚢胞性腫瘤がみとめられた.子宮頸部細胞診は陰性であった.1年間経過観察していたが増大傾向はみられなかった.その後,手術目的にて当科へ紹介初診となったが,超音波断層検査にて嚢胞内腔に突出する充実性部分がみとめられた.MRIにても同様の所見であったが,造影による増強効果をみとめず良性腫瘍と判断された.また,超音波断層検査及びMRIにていずれも正常な左卵巣が同定されており,左付属器嚢胞性腫瘤は傍卵巣嚢胞であると考えられた.腹腔鏡下手術を行う方針となり,術中所見として嚢胞性腫瘤は左傍卵巣嚢胞であると確認され,嚢胞摘出手術が施行された.嚢胞は卵管間膜内に発育していたが,周囲組織との癒着はみとめられなかった.摘出した嚢胞内腔には乳頭状結節が存在しており,術前の画像診断の所見に合致していた.これら乳頭状結節は,組織学的には硝子化の目立つ線維性組織の増生から成るもので,漿液性の傍卵巣嚢胞腺腫であると診断され,悪性所見はみとめなかった.傍卵巣嚢胞腺腫につき,画像所見・病理組織所見を中心に文献的考察を加えて報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
321-321, 2005
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