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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【一般演題】
子宮体癌 子宮腺筋症から発生したと考えられる子宮内膜癌の一例
八鍬 恭子, 長塚 正晃, 柴田 哲生, 西 健, 奥田 剛, 宮本 真豪, 岡崎 志帆, 森岡 幹, 大久保 和俊, 木村 武彦, 岡井 崇
昭和大学産婦人科
子宮内膜症の悪性化の報告は比較的多くみられる.一方子宮腺筋症の悪性化の報告は稀とされていたが,近年その報告が散見される.今回我々は漿膜下子宮筋腫の変性と診断したが術後病理組織検査で類内膜腺癌と診断された症例を経験したので報告する.症例は63歳,5回経妊4回経産婦(1回子宮外妊娠),閉経55歳,既往歴,家族歴に特記すべきことはない.H16年11月,左下腹部痛を主訴に当科を受診し子宮底部左側に約3 cmの漿膜下子宮筋腫を認めたが経過を観察した.H17年2月に全身倦怠感を訴え消化器内科を受診し,上下部消化管内視鏡検査を施行したところ胃ポリープを認め,病理組織検査で異型上皮,G3であったため消化器外科で手術予定とされた.左下腹部痛が続いたため4月18日当科を再診,11月と同様に子宮底部左側に約3 cmの漿膜下子宮筋腫を認め,同部に圧痛を認めた.子宮頸部細胞診,子宮内膜細胞診に異常を認めなかった.骨盤部MRI検査では子宮内膜面に異常を認めず,変性子宮筋腫の診断であった.H17年5月18日,腹腔鏡補助下胃切除術を施行する際下腹部小切開で漿膜下子宮筋腫核出術を施行した.骨盤腔内に播種を思わせる所見はなかった.術後病理組織診断は腺管を有する類内膜腺癌(G1>G2)であり,子宮腺筋症の悪性化と診断した.6月27日子宮全摘出術+両側付属器摘出術+骨盤・傍大動脈リンパ節郭清+大網切除術を施行したが,術中の肉眼的所見および迅速病理診断では悪性像は認めなかった.文献的にも子宮腺筋症の悪性化の診断は苦慮することが多いとされているが,本症の存在を念頭に置き,本症を疑い慎重に経過観察することが必要であると思われた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
380-380, 2005
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