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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
子宮体癌(1)
高プロラクチン血症性無月経を誘因として発症したと考えられる子宮内膜癌の一例


矢田 昌太郎, 田口 雄史, 田嶋 敦, 阿部 礼子, 楠木 総司, 氏平 崇文, 丸山 真由子, 今野 秀洋, 菅 直子, 山本 恵理子, 野島 美知夫, 吉田 幸洋
順天堂産婦人科


 【緒言】高プロラクチン血症は数々の原因で発症するが,Gn-RHの分泌異常,これに伴う排卵障害をきたし月経異常を起こす.高プロラクチン血症をきたす疾患として,くも膜下腔がトルコ鞍へ陥入することにより下垂体が鞍底部に圧迫され菲薄化した状態をさす概念とされるEmpty sella(ES)症候群がある.今回,ES症候群を原因とする長期間持続する高プロラクチン血症性第1度無月経を誘因として発症したと考えられる子宮内膜癌の症例を経験したので報告する.【症例】42歳女性,2経妊1経産.初経時より月経周期は不整であった.36歳時に過多月経を主訴に当院を受診した.高プロラクチン血症を指摘され精査したが,下垂体腺腫を含め明らかな原因は認められなかった.その後も月経不順は継続していたが,患者本人の判断で通院していなかった.今回,癌検診にて子宮体部細胞診異常のため,精査加療目的に当院を紹介受診した.子宮内膜組織診で子宮体癌と診断し,また,高プロラクチン血症に対し,頭部MRI施行したところ,ES症候群の診断となった.子宮体癌に対して,単純子宮全摘術,両側付属器切除術,骨盤内リンパ節郭清を施行した.術後診断はEM Carcinoma,Grade 1,pT1cN0M0で術後補助療法として化学療法(TJ療法を3コース予定)を選択し現在施行中である.【結語】月経周期の不整は子宮体癌の原因となりうるとされている.高プロラクチン血症による第1度無月経が長期間持続すると,子宮内膜癌の原因となる可能性があるので,注意が必要と考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 317-317, 2007


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