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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
奨励賞候補演題I
妊娠25週に飛び降り自殺未遂にて多発外傷後,帝王切開にて生児を得た一例


山本 直子1), 水主川 純2), 中西 美紗緒2), 岡 朱美2), 桝谷 法生2), 定月 みゆき2), 五味淵 秀人2), 箕浦 茂樹2)
東京大学産婦人科1), 国立国際医療センター病院産婦人科2)


 【緒言】自殺は1998年以降急増し,年間3万人を越えている.妊婦の自殺は母体,胎児双方に影響を及ぼし,救命に際してはその状態を即座に把握する必要がある.今回妊娠25週に自殺企図にて飛び降り,多発外傷後,生児を得た症例を経験したので報告する.
 【症例】29歳1経妊1経産.妊婦健診は8月24日に一回近医受診したのみであった.2007年9月16日(25週1日)精神科処方薬を大量内服し,自殺目的で自宅3階から飛び降りた.家族が救急要請し,当センターに救急搬送された.母,本人の同意を得た上でレントゲン,CTを施行し,多発骨折(左肩甲骨,左第9〜12肋骨,第1,2,5腰椎突起,仙骨,左恥骨,左臼蓋窩,大腿骨頚部)左腎損傷,左肺挫傷,脾損傷と診断した.妊娠に関しては,常位胎盤早期剥離兆候を認めず,CTG所見は正常であった.腎損傷に伴う貧血(Hb7.7)を認めたが,まず保存的治療の方針とした.全身管理目的にICU管理とし,濃厚赤血球輸血をした.貧血及び全身状態が落ち着いたため,9月18日(25週4日)に産科病棟へ転棟となった.骨折に対し,ベッド上安静にて管理し,段階的にリハビリテーションを進めた.妊娠経過は順調であった.11月8日(32週4日)杖歩行可能となったため,軽快退院となった.12月17日再入院,12月18日(38週3日)帝王切開分娩にて2762gの女児を娩出した.術後は母児共に経過良好であり,離床後杖なし歩行を開始し,術後8日目に退院した.妊婦と多発外傷について,文献的考察を加えて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 123-123, 2008


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