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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))
【一般演題】
子宮筋腫 当院における腹腔鏡下子宮筋腫核出術の検討
池田 申之, 佐藤 雄一, 佐藤 仁
産科婦人科舘出張佐藤病院産婦人科
【目的】当院は,年間約1700件の分娩を取り扱っている産科中心の産婦人科単科病院だが,近年低侵襲手術を望む患者が増えたため,婦人科良性疾患に対し2000年より腹腔鏡下手術を導入し,年間70-100件行ってきた.今回2001年1月から2007年12月までの7年間に,当院で行った腹腔鏡下筋腫核出術(LM)100例について,後方視的に検討したので報告する. 【方法】手術適応は,将来にわたる挙児希望がある場合と子宮摘出を望まない場合で,筋腫核最大径は8cm以下までとした.術前に3-6か月の偽閉経療法後を行った.麻酔は,硬膜外併用による全身麻酔で,臍部に5mmのカメラポートを設置し,その他5-10mmのトロッカーを3か所に挿入して手術を行った.検体の回収にはエチコン社製のモルセレーターを使用した.年齢,手術時間,出血量,摘出物重量,摘出個数,最大径,妊娠例は不妊症の有無,妊娠予後,分娩様式について検討した. 【結果】平均年齢は35.4±4.9歳で手術時間83.6±32.9分,出血量118±117g,摘出物重量110±78.5g,摘出個数2.7±2.3個,最大径は5.7±1.3cmだった.術後に妊娠したのは21例(27妊娠)で,不妊症26例中10例に妊娠が成立した(38.5%),分娩に至ったのは16例(18分娩)で,1例は妊娠経過中だった.分娩様式は,経腟分娩が9件(50%),帝王切開が9件(50%)だった. 【結論】術中術後に合併症もなくLMを施行することができた.傷が目立たない,術後疼痛が軽い,入院期間が短いなどの点から,腹腔鏡下手術希望が増えてきており,今後も要望に応えていきたいと考えている.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2)
126-126, 2008
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