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第115回学術集会(平成20年6月15日(日))

【一般演題】
子宮筋腫
ノボノルゲストレル放出子宮内避妊システムが関与したと考えられる大量性器出血を伴った筋腫分娩の1例


吉川 智之, 高野 政志, 加藤 雅史, 渡邊 昭夫, 篠崎 悠, 宮本 守員, 大西 きぐな, 今井 加納子, 笹 秀典, 古谷 健一
防衛医科大学校産婦人科


 【緒言】昨年,ノボノルゲストレル放出子宮内避妊システムが承認された.効能にある避妊目的ではなく,子宮筋腫に対し過多月経等の症状緩和目的で使用されることもあるようである.【症例】40歳,2経妊2経産.主訴:大量性器出血.現病歴:37日前,他院にて子宮筋腫の症状緩和目的にてノボノルゲストレル放出子宮内避妊システムを挿入.最終月経は13日前から5日間.仕事中に上記主訴認め救急車にて来院.経過:来院時血圧147/105mmHg,心拍120回/分.来院後30分で200gの出血.Hb10.2g/dl.超音波上子宮内腔30mm,子宮頚部付近に径68×50mmの腫瘤を認めた.内診,クスコ診上,膣内を占拠する腫瘤を認めた.入院後子宮収縮薬等の治療により出血は減少し,翌日にはほとんど認めなくなったが,Hbは翌日7.8g/dlまで低下し,輸血(RCC-LR:6単位,FFP-LR4単位)を必要とした.MRI上63×54mmの筋腫が子宮頚部に位置し,外子宮口,後膣円蓋が進展していた.筋腫の茎は子宮底部に存在し,子宮内反を認めた.第5病日,UAE施行.第13病日,子宮全摘出術施行可能な状況下で筋腫捻除術施行.第23病日,術後経過良好にて退院となった.【結語】ノボノルゲストレル放出子宮内避妊システムが関与したと推察する大量性器出血を伴う筋腫分娩の症例を経験した.子宮内反には黄体ホルモンの子宮筋弛緩作用が関与したと考えられた.ノボノルゲストレル放出子宮内避妊システムは,子宮腔の変形を来たしている子宮筋腫例には禁忌とされており,子宮筋腫合併例に使用する際には慎重かつ正確な診断が求められると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 45(2) 127-127, 2008


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