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第118回学術集会(平成21年11月7日(土),8日(日))

【一般演題】
鑑別診断
帝王切開後産褥子宮におけるMRI画像診断のピットフォール


丸山 洋二郎, 長井 智則, 新坂 真実子, 増子 寛子, 神谷 恵理, 赤堀 太一, 小野 義久, 松永 茂剛, 村山 敬彦, 高井 泰, 馬場 一憲, 関 博之
埼玉医科大学総合医療センター産婦人科


【諸言】MRI画像は質的な診断として様々な疾患の評価に有用である.今回我々は,子宮内感染を伴う帝王切開術後炎症が遷延しMRIにより子宮切開創部膿瘍を疑って手術を行い,術前の評価と一致した症例と膿瘍を認めなかった症例を経験したので報告する.【症例1】40歳,3G1P.妊娠20週4日頚管縫縮術施行.妊娠20週6日高位破水を認め,妊娠22週6日当院搬送となった.子宮収縮抑制剤投与を行い,妊娠27週1日陣痛発来後NRFSのため緊急帝王切開術施行.術後感染兆候が遷延し超音波検査で子宮切開創部膿瘍を疑い産褥13日目MRI施行.子宮切開創部に低信号領域を認めた.縫合による術後所見と考え経過観察したが産褥19日目感染兆候増悪したため緊急開腹術施行.子宮創部は蒼白で膿汁の分泌を認めた.術後経過は良好で産褥43日退院となった.【症例2】35歳,3G0P.妊娠21週1日頚管縫縮術施行.妊娠23週4日陣痛発来し,当院搬送となり,子宮内感染の疑いで同日緊急帝王切開術施行.産褥3日目感染兆候は改善傾向を認めたが超音波検査で子宮切開創部膿瘍を疑いMRI施行.子宮切開創部に低信号領域を認めたため同日再開腹術施行したが,創部離開は認めず,創部周囲の僅か変色のみであった.術後順調に経過し産褥11日目退院となった.【まとめ】子宮切開部の低信号を伴うMRI画像診断の結果,子宮創部膿瘍を認めた症例および子宮創部に明らかな異常を認めなかった症例を経験した.MRIは有用な画像診断法であるが,帝王切開直後の切開創の評価は縫合による血流障害のための術後変化と縫合不全との鑑別が困難であった.手術適応を決める際には臨床経過や血液検査所見などの総合的な判断が必要であると思われた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会誌, 46(3) 322-322, 2009


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