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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
子宮悪性腫瘍(1)
TJ療法が著効を示した再発子宮頚癌,肺転移の1症例


田村 正明, 松永 竜也, 小平 博, 今井 一夫
横須賀市立市民病院産婦人科


 再発子宮頚癌に対する標準的な治療は確立されていないのが現状である.初回時の治療や再発状況によっては化学療法を選択するが,そのregimenは施設間によって異なる.われわれは,今回,再発子宮頚癌に対してTJ療法を施行し,著効を示した症例を経験した.症例は48歳,2経妊2経産,既往歴および家族歴に特記すべき事項はない.平成13年12月に子宮頚癌I I bの診断で,広汎子宮全摘術,両側付属器切除術,骨盤内リンパ節郭清術を施行した.術後診断,病理はそれぞれ子宮頚癌I I b(pT2b pN1 M0),Squamous cell carcinoma of uterine cervix,nonkeratinizing typeであった.術後追加治療としてPOMP療法4クール,CPT-11(bi weekly)+MMC(monthly)療法4コースを施行し,外来経過観察をしていたが,術後38ヶ月経過した平成17年2月,咳漱出現と同時に腫瘍マーカーの上昇傾向を示した.更に,胸部CT上,肺野にmultiple leisionを認めたため,臨床上,子宮頚癌再発,肺転移と診断し,患者および家族の同意のもと,TJ療法(Paclitaxel 180 mg/m2,Carboplatin AUC5)を施行した.その結果,TJ療法3クール終了時点で胸部CT上,病巣の消失を認めた.腫瘍マーカーも1クール終了後から下降傾向を示し,4クール終了後に陰性化した.本症例は現在もTJ療法継続中である.更に,同様の再発2症例に対しても,同regimenによる治療を開始した.これらの治療効果に関しても検討し,あわせて報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 324-324, 2005


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