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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【一般演題】
卵巣癌(2) 卵管癌17例の臨床的検討
沼田 彩1), 新井 正秀1), 角田 新平1), 金井 督之1), 今井 愛1), 新井 努2), 川口 美和2), 上坊 敏子1), 海野 信也1)
北里大学医学部産婦人科1), 北里大学大学院医療系研究科産婦人科2)
【緒言】卵管癌は女性性器の悪性腫瘍の中で最も頻度が低い腫瘍である.早期診断は困難で,治療に難渋することも少なくない.そこで卵管癌の特徴を明らかにするために,1981年1月〜2005年6月の間に北里大学病院で経験した卵管癌17症例の臨床所見を検討し報告する.【検討】平均年齢は58歳(46歳〜82歳)で閉経後発症が82%,経産婦が94%を占めていた.初発症状は不正性器出血が11例(64%)と最も多く,下腹部痛5例(23%),水様性帯下3例(18%),鼠径部又は頚部リンパ節腫脹がそれぞれ1例(6%)であった.腫瘍マーカー陽性率はCA125が82%と最も高く,CA72-4の47%がそれに次いでいたが,CEAとCA19-9の陽性例は経験しなかった.14例は画像上付属器に腫瘤を認めたが,その直径は全例8 cm未満であった.頚部及び内膜細胞診の陽性率はそれぞれ8%,17%であった.術前診断は卵巣癌疑いが10例と多く,うち2例は卵管癌も疑われていた.術前には良性卵巣腫瘍とされていた症例が4例あった.手術進行期は,1期4例,2期4例,3期7例,4期2例であった.組織学的には,漿液性腺癌が14例,類内膜腺癌が3例であった.16例に術後化学療法を施行した.現在まで8例が再発なく生存している(1987年11月〜2005年6月で平均6年4ヶ月).【結語】閉経後症例で,不正性器出血が主訴で子宮体癌が否定された場合は,卵管癌も念頭においた検索が必要である.特にCA125陽性,CEAとCA19-9が陰性で,付属器に8cm未満の腫瘍を認めた場合や明らかな腫瘍の見られない症例では卵管癌のリスクがあることを指摘したい.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
329-329, 2005
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