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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【一般演題】
その他(2) 新生児診療遠隔支援システムの試み
北村 文明, 小川 陽男, 塚本 隆是, 三溝 ゆり, 吉田 順子
丸の内病院産婦人科
小児科医(特に新生児科医)の絶対的な不足は,わが国の小児科救急医療に深刻な影響を及ぼしている.また,少子化が着実に進行している現在,ハイリスクな新生児をいかに救命し,後遺症なく成長させうるかは重要な課題である.しかし当院のような常勤の小児科医のいない医療施設では,新生児の異常に際して,産科と小児科との連携が困難で,しばしば診断までの時間的な遅れを経験するところである. 当院では2004年8月より,経済性の高い一般光回線(Bflets)を利用し,高精細な携帯型無線カメラと,高精細画像伝送システムを組みあわせることで,産科施設から新生児の全身状態を詳細にとらえられ,必要により心電図等の患児モニター像,X線写真,カルテなどを大学医学部附属病院の新生児科専門医へ高速電送し,ハイリスク新生児の診療を迅速に支援できる新生児診療遠隔支援システムを構築し,新生児の診療に応用しようと試みている. 本システムの概要と,実際の運用の実態について報告する.尚本システムの構築にあたっては大学病院および,当院の倫理委員会の承認を得,実際に運用するにあたっては患児の両親の承諾を得たうえで行っている.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
333-333, 2005
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