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<< 学会誌へ戻る 子宮筋腫合併妊娠では，妊娠中には流早産の頻度も高く，分娩時には弛緩出血など多くのリスクがある．今回，我々は経腟分娩後に子宮筋腫に感染を起こし，筋腫核出術を要した子宮筋腫合併妊娠の2例を経験したので報告する．症例1は，32歳0経妊0経産．巨大子宮筋腫合併，切迫流産のため妊娠11週で当院に紹介され受診．15x11 cmの子宮筋腫を認めた．妊娠経過中，筋腫の増大はなく胎児発育は良好．妊娠40週に自然陣痛発来し，分娩経過異常なく経腟分娩となった．産褥経過に異常なく母児ともに5日目に退院．退院後，15日目に39度の熱発を認め，抗生剤投与にて一時発熱，炎症所見とも軽快したが再度増悪し，38日目に入院となった．MRIでは径13 cmの赤色変性を伴った子宮筋腫を認めた．抗生剤投与するも炎症所見，発熱持続し入院5日目に子宮筋腫核出術を施行．術後，解熱し炎症所見も改善し術後10日目に退院となった．病理検査にて筋腫核に細菌のコロニーを認めた．症例2は，28歳0経妊0経産．妊娠6週に当院受診し，径9 cm大の子宮筋腫を前壁に認めた．妊娠経過は良好で筋腫の増大も認めなかった．妊娠38週にて前期破水し入院．その後，陣痛発来し経腟分娩となった．分娩後，38度の発熱を認め抗生剤投与．MRIでは長径12 cmの赤色変性を伴った子宮筋腫を認めた．一旦解熱するも再度，炎症所見の上昇，発熱を認めたため分娩後21日目に子宮筋腫核出術を施行．筋腫核に膿汁を認めた．術後，解熱認め炎症所見も改善し経過良好にて術後10日目に退院となった．2症例共に子宮筋腫への感染が原因による発熱と考えられた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 355-355, 2005 |
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