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<< 学会誌へ戻る 子宮筋腫の中には肉眼上の形態が特異的で分葉状の発育形態を示し，dissecting leiomyomaと呼ばれる稀なdisease entityが存在する．今回，dissecting leiomyomaと考えられる2例を経験した．症例1は34歳，1経妊1経産，前医にて妊娠5週及び下腹部腫瘤を指摘され当科紹介となった．臍上2横指を頂点とする弾性軟で八つ頭様に分葉する腫瘤を触知し，超音波上子宮は右方に偏在して内部に胎嚢を認めた．妊娠10週5日に開腹手術を施行，腫瘤は子宮体部下部より発生する有茎性腫瘍であり，分葉しながら後腹膜腔に発育していた．腫瘍摘出術を施行，組織学的には粘液腫様変性や浮腫を伴うleiomyomaであり，子宮外へ進展するcotyledonoid dissecting leiomyomaと考えられた．術後経過は順調で，妊娠39週に3588g女児を経膣分娩した．症例2は33歳，0経妊，5年前より過多月経が出現し，前医にて子宮筋腫と貧血を指摘され当科紹介となった．子宮は小児頭大で弾性硬に腫大し，MRIでは筋層内及び漿膜に達する腫瘤像を認め，一部で分葉状の形態を呈していた．開腹による腫瘍核出術を行ったところ，腫瘤と正常筋層との境界は不明瞭で，腫瘤の辺縁には多数の小結節や虫状の組織が連続し，分葉状であった．組織学的には一部にintravenous leiomyomatosisを伴うleiomyomaであり，筋層内に発育するintramural dissecting leiomyomaと考えられた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 357-357, 2005 |
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