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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
子宮筋腫(1)
Intravenous leiomyomatosisの1例


古野 元子, 深澤 一雄, 稲葉 不知之, 山崎 龍王, 亀森 哲, 香坂 信明, 坂本 尚徳, 太田 順子, 稲葉 憲之
獨協医科大学産婦人科


 Intravenous leiomyomatosis(IVL)は非常に稀な疾患で,子宮筋腫又は子宮内静脈壁から発生した平滑筋腫が,静脈内に発育進展したものと定義される.良性疾患にもかかわらず,放置すると下大静脈内に進展し上行すると心臓にまで達し,不整脈を併発する.今回我々は子宮筋腫にて子宮単純摘出術を施行し,結果としてIVLと診断された症例を報告する.【症例】43歳,6経妊3経産.既往歴:乳癌.現病歴:子宮筋腫にて経過観察していたが,増大傾向が認められたため手術施行.術中所見では子宮摘出の際,右尿管を腹側部へ展開中に静脈に接した平滑で面長な腫瘍を認めたため追加切除.病理組織学的検査にてIVLと診断された.術後静脈への進展の有無を精査するも明らかな所見を認めなかった.【結論】IVLは心臓まで達していても,不整脈等の症状が無い限り術前診断は非常に困難である.また術後IVLの診断に至り,腫瘍の完全摘出がされてない場合は静脈内再発に注意が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 357-357, 2005


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