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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
子宮筋腫(1)
画像診断が有用であったlipoleiomyomaの1例


平岩 芙美子, 紅露 有子, 外村 光康, 永田 順子, 中村 秋彦
国立病院機構横浜医療センター産婦人科


 Lipoleiomyomaは稀な平滑筋腫で,高齢者に多く閉経後に増大することがある.病理学的には平滑筋腫成分に脂肪細胞が混在するものをいう.今回我々は,下腹部痛にて来院し,術前MRI,CTにてLipoleiomyomaと診断しえた症例を経験したので報告する.症例は58歳2経妊2経産の女性で,55歳に閉経.下腹部痛を主訴に来院した.エコーにて13×10 cmの嚢胞性病変と,子宮後壁に高輝度を示す10×9cmの筋腫様の充実性腫瘍を認め,エコー所見では石灰化を伴う筋腫と考えられた.MRIでは単房性卵巣嚢腫と考えられる嚢胞性病変があり,子宮には筋腫様腫瘤が認められたが,この腫瘤はT1で筋肉とほぼ等信号を呈する領域の内部に,T1,T2ともに高信号を示す領域が認められ,脂肪成分の存在が示唆された.CTにても筋腫様腫瘤の内部に低吸収域を認め,脂肪成分を含んだ平滑筋腫と診断した.卵巣嚢腫とLipoleiomyomaの診断にて開腹手術を施行した.病理診断にて卵巣はserous cystadenoma,子宮腫瘍はLipoleiomyomaであり,術前の画像診断と一致した.特にLipoleiomyomaの画像診断について文献的考察を加え報告する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 358-358, 2005


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