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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
子宮筋腫(2)
子宮筋腫に対する集束超音波治療(FUS)の治療成績


森田 豊, 疋田 裕美, 中村 弘治, 竹内 沢子, 上田 万莉, 石田 友彦, 藤 孝一郎, 山本 幸彦, 丸茂 元三, 大橋 浩文
板橋中央総合病院産婦人科


 【緒言】子宮筋腫に対する集束超音波治療(Focused Ultrasound Surgery,FUS)は,2004年10月,米国FDAにより子宮筋腫に対する有効な低侵襲治療として承認され,現在,国内外で注目されつつある.今回我々は,これまでの当院における治療成績を検証したい.【方法】2004年12月より2005年4月末までの時点で,18名25結節に十分なインフォームドコンセントのもとに治療を施行してきた.MRIの台の上にうつぶせになり,台の下から発する超音波のenergyを一点に集めることで,MRI画像および組織の温度変化をリアルタイムでモニターしながら,子宮筋腫を壞死させていく.【成績】症例の平均年齢は42.3才,筋腫核の平均直径は68 mm,症状は月経過多,頻尿,腹部膨満感,月経困難症であった.平均照射時間は一症例,3時間35分であった.治療後1カ月後の筋腫縮小率は91.6%だったが,3カ月後では68.2%で,3カ月までの症状改善率は86.7%と,これまでの欧米の報告をやや上まる成績であった.また治療直後のアンケート調査では,本治療で,痛みや熱感は我慢できる程度という症例が大半であり,痛みのために治療を中断した症例はなかった.【結論】本治療は,日帰り治療が可能で,治療直後からの日常生活にも支障はなく,副作用の少ない新しい治療法の一つになると考えられる.また,当院で施行している筋腫変縁ぎりぎりまでを照射する方法により,縮小率や症状改善率の向上が可能であると思われた.今後,治療後6ヶ月以降の長期効果判定および症例の蓄積をおこなっていきたい.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 361-361, 2005


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