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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))
【一般演題】
腹腔鏡手術 当院の良性腫瘍疾患における鏡視下手術の変遷
吉澤 恵理, 佐藤 隆之, 渕脇 泰介
浦安市川市民病院産婦人科
【緒言】近年,各施設において入院期間が短期ですみ,且つ低浸襲である鏡視下手術が主流になりつつある.今回我々は当院における良性腫瘍疾患または子宮外妊娠における術式の推移について調査,検討を行ったので報告する.【方法】1999年〜2003年に当院で施行した婦人科良性腫瘍疾患のうち1)子宮筋腫または子宮腺筋症で子宮全摘出をおこなった例,2)子宮筋腫または子宮腺筋症で腫瘍核出術をおこなった例,3)卵巣腫瘍例,4)子宮外妊娠例,以上4群の疾患毎の術式のうち,鏡視下手術が占める割合の推移を調べた.【結果】鏡視下手術の占める割合は1999年〜2003年の5年間に,1)子宮筋腫または子宮腺筋症で子宮全摘出をおこなった例においては33.3%が45.5%に,2)子宮筋腫または子宮腺筋症で腫瘍核出術をおこなった例においては16.6%が70.8%に,3)卵巣腫瘍例においては77.5%が94.9%に,4)子宮外妊娠例においては73.7%が85.2%に,それぞれ増加していた【考察】鏡視下手術の増加によって,平均在院日数の短縮,早期の職場〜家庭復帰などのメリットが生じる.これらは医療を取り巻く社会情勢の変化,インターネットなどを通しての鏡視下手術の社会への浸透,各施設における機材の充実や担当者の取り組み方,大学における教育の変遷などなどの理由によものである.全手術件数に占める鏡視下手術件数の割合は今後ともさらに増加するものと思われる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3)
363-363, 2005
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