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<< 学会誌へ戻る 外陰癌は女性性器癌の3―5％を占め，60歳以上の高齢者に発症することが多い．外陰癌に対しては外陰広範切除術，鼠径リンパ節郭清術を行い，皮膚欠損部を寄せて縫合する術式が広く行われており，術後は股関節可動域の低下や動作時の疼痛を引き起こすことが課題とされていた．我々は過去5年間に当科で経験した4例の外陰癌症例に対して，外科的に腫瘍を切除した後，Gluteal Fold Flap（臀部からの動脈筋皮弁）を用いた外陰形成術を施行することで，術後の機能的かつ形成的に予後の良い結果を得ることが出来たので，若干の文献的考察を加えて報告する．この4症例のうち1例は，再発を来たし再手術＋放射線療法を行ったが腫瘍の自壊，出血を繰り返し，術後2年で永眠した．また，他の1例は，根治術時リンパ節転移を認めたため，現在放射線化学療法を行っている．その他の2例は，術後経過良好で外来通院管理中である．Gluteal Fold Flapを用いた外陰形成は通常肛門癌などに用いられる術式で，婦人科領域で行われることは稀であるが，患者の良いQOLを得るためには，他科の知識や技術を取り入れて行く事も有用であると思われた． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 387-387, 2005 |
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