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第110回学術集会(平成17年10月15日(土),16(日))

【一般演題】
外陰・腟癌
PDT(光線力学療法)が著効を示した外陰部表皮内癌の一例


中島 邦宣1), 坂本 優1), 三宅 清彦1), 秋谷 司1), 中野 真1), 天神 美夫1), 田中 忠夫2)
佐々木研究所付属杏雲堂病院婦人科1), 東京慈恵会医科大学産婦人科2)


  外陰部表皮内癌の治療法としては,外科的切除が一般的である.PDT(光線力学療法)は,婦人科領域では主に子宮頸部異形成および早期子宮頸癌に対して行われる治療法である.今回われわれは,外陰部表皮内癌に対しPDTを施行し,著効を示した症例を経験したので若干の文献的考察を含め報告する.患者は33歳,外陰部掻痒疹を主訴に前医受診し,生検にて外陰上皮新生物が疑われ当科紹介受診となった.当科にて精査し,外陰部表皮内癌の診断に至った.本人および家族が外科的切除以外の方法を強く希望したため,インフォームドコンセントの上,PDTを選択した.入院後,フォトフリン2 mg/kgを静脈内投与し,48時間後,エキシマダイレーザーを病変部およびその周囲に照射した.照射後,一過性の外陰部腫脹を認めたが,経過は良好であり,治療後4年経過した現在も再発徴候を認めていない.外陰部病変に対しても,症例によってはPDTが有効であることが示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 388-388, 2005


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