 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る 子宮肉腫は，子宮内膜間質性肉腫（ESS），子宮平滑筋肉腫（LMS），子宮がん肉腫（CS）の3種に分類されるが，子宮悪性腫瘍の中でも比較的稀であり，諸家の報告でもその頻度は2％前後と言われている．また術前診断が困難で開腹術後の病理組織検査にて確定診断が得られることがほとんどであり，術後の放射線療法，化学療法に奏効しない症例が多い．今回我々は，膣内転移を主訴に来院し，生検の後に子宮肉腫と診断し，術後子宮平滑筋肉腫にて管理していたところ心室内転移をきたした1症例を経験したので，その術前の検査及び画像診断と術後の病理診断及び経過について検討したので，文献的考察を含めて報告する．症例は51歳．2経妊2経産．膣内の異物感を主訴に近医受診し，子宮悪性腫瘍が強く疑われ，精査加療目的にて当科に紹介された．内診上，膣内に径約4 cmの固い腫瘤を触知し，更に小児頭大の子宮腫瘍を認めた．頸部細胞診はclassIで，LDHは594 IU/Lと上昇していた．また精査したところ肺への転移も認められた．膣内腫瘍の生検にて子宮肉腫の診断を得て，インフォームドコンセントの後に，子宮全摘出＋両側付属器摘出＋腫瘍摘出術を施行した．術後病理診断は子宮平滑筋肉腫（LMS）であった．術後経過は，肺への転移巣は増大し，更に心室内への転移も認め，術後治療も困難となり，術後46日目永眠された．術後の病理解剖でも直接の死因として子宮平滑筋肉腫の右心室転移による心不全と診断された． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 42(3) 388-388, 2005 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |