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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))
【一般演題】
子宮筋腫 手術法選択に検討を要した巨大子宮頚部筋腫2症例
仲地 紀智, 中村 浩, 井坂 惠一
東京医科医学病院産婦人科
一般的に子宮頚部筋腫は尿管,膀胱,子宮動静脈の偏位を伴い手術時には注意を要する疾患である.今回我々は腫瘍径10cmを超える巨大頚部筋腫2例を経験した.そのうち1例は経腟的に筋腫を核出後に腹腔鏡下子宮摘出術で手術完遂できたので,経腹子宮全摘出施行となったもう1例併せて報告する.手術法決定において重要であったのは頸部筋腫にしてもその位置で,どちら症例も筋腫が腟腔に突出しており内診困難であった.そのためMRIなどの画像診断での検討となったが,経腟的に筋腫を核出した症例は子宮の付着位置や腟腔の状態から腟腔内に筋腫の大部分が突出していたために核出可能と判断した.核出法にも工夫が必要で,小切開開腹法で筋腫核出する際使用するバソプレッシンの局所注射をし,細切しながら核出していく方法を応用した.このような工夫により,比較的安全に低侵襲で手術を完遂できた.術前の十分な観察と検討が必要であるが,腹腔鏡下手術の選択に幅ができたように思われる.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2)
133-133, 2006
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