 |
|
  |
|
         
|
<< 学会誌へ戻る 筋強直性ジストロフィー（myotonic dystrophy：MD）は進行性の筋萎縮と筋力低下を主徴とする常染色体優性の疾患であり，遺伝子上CTG反復配列の異常増幅が認められる．今回妊娠を契機に診断されたMDの2例を経験したので報告する．（症例1）25才，1経妊0経産．父方の叔父が重症筋無力症．妊娠33週時に羊水過多のため紹介，精査目的にて入院となった．胎児エコーではAFI 41cm，明らかな形態異常（−），四肢は伸展し胎動が乏しかった．CPK7784，自己抗体（−），75gOGTT正常．筋電図では急降下爆撃音（＋），またインフォームドコンセントを得たのち遺伝子診断を施行し約900回のCTG repeatを認めたためMDと診断した．37週4日自然陣痛発来，新生児科医立会いのもと経膣分娩に至った．児は2712gの男児，Apgar scoreは3/4，floppy infantの状態であった．児も約1900回のCTG repeatを認め先天性MDと診断された．（症例2）25歳，0経妊．父方従姉妹が筋萎縮性疾患．妊娠14週より大腿部の筋力低下が出現，28週に全身筋肉痛と筋力低下増悪のため母体搬送となった．上腕と大腿筋の把握痛，頚部の前屈不良（＋）．CPK35332，筋電図所見，CTG repeat約700回からMDと診断した．羊水過多は認めなかった．40週6日に自然陣痛発来，吸引分娩にて児を娩出した．児は3405gの女児，Apgar scoreは8/9で，呼吸障害なくCTG repeat延長もなかった．子宮内反ならびに胎盤遺残を合併し2880mlと大量出血したため輸血を施行した． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 136-136, 2006 |
||
|
一般社団法人関東連合産科婦人科学会事務局 〒102-0083 東京都千代田区麹町4-7 麹町パークサイドビル402 株)MAコンベンションコンサルティング内 TEL：03-3288-0993 FAX：03-5275-1192 E-mail：kantorengo@jsog-k.jp Copyright (C) 一般社団法人関東連合産科婦人科学会 |