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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩1
妊娠中発症した脳出血の三例


衛藤 志保, 王 恒伊, 的野 博, 飯田 信, 多和田 哲雄
国際親善総合病院産婦人科


 【緒言】妊娠経過中の頭蓋内出血は,全妊娠あたり0.01〜0.05%に発症するといわれており,妊娠に伴う重大な合併症のひとつである.それに伴う母体死亡率は5〜12%と高い.妊娠経過中脳出血を発症した三例を経験したので報告する.【症例1】38歳 0G0P 33週6日夫と口論し号泣時,頭痛・嘔吐認め緊急搬送.頭部CTにてくも膜下出血を認めた.同日帝王切開術施行.翌日脳血管造影施行し,動脈瘤クリッピング術施行.母児ともに順調で24病日で退院.【症例2】37歳 0G0P 34歳,開頭AVM摘出術施行の既往あり.23週2日風邪症状にて来院し,処方にて一旦帰宅.その後嘔吐・めまい・頭痛認め,救急車で来院.意識レベルの低下を認め,頭部CT施行.AVMによる第三・第四脳室内出血認め,同日緊急脳室ドレナージ術施行.38病日退院,外来通院とした.37週2日予定帝王切開術施行.母児ともに経過順調.【症例3】26歳 0G0P 32週3日大量の性器出血認め,常位胎盤早期剥離の診断で帝王切開術施行.術後DIC発症し,抗DIC療法施行するも筋膜下血腫の増大傾向あり,内腸骨動脈塞栓術施行.その後弛緩出血認め,開腹血腫除去術・単純子宮全摘術施行.術後状態安定したが,頭部CT上右後頭頭頂葉に4cm大の脳内出血認め,穿頭血腫ドレナージ術施行するも効果なく,10病日死亡した.【結語】妊娠中の脳出血の治療については母体救命を第一と考えた治療がなされるべきであるが,状況に応じて治療,分娩方針を考える必要がある.また,産科だけでなく脳神経外科,小児科,麻酔科との連携が重要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 137-137, 2006


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