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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩5
子宮鏡下に治療し得た産褥胎盤ポリープの1例


依田 綾子, 小堀 宏之, 福井 雅子, 斉藤 知見, 糸賀 知子, 西岡 暢子, 長沢 敢, 山本 勉
越谷市立病院産婦人科


 【緒言】胎盤ポリープは産褥期に不正性器出血の原因となり,大量出血のため,時として子宮摘出を余儀なくされることがある.産褥期に不正性器出血が持続し子宮鏡下に切除し得た胎盤ポリープの1症例を経験したので報告する.【症例】28歳.1経妊0経産.既往歴として12歳時,もやもや病に対して血管バイパス術施行.平成17年2月23日を最終月経として妊娠成立,妊娠経過は順調であった.11月22日(38週6日)もやもや病合併妊娠のため無痛分娩を施行し,同日17時43分鉗子分娩により2990gの女児を出生した.胎盤は自然に剥離し,明らかな欠損は認めなかった.12月28日(産褥36日)経腟超音波下に23×25mmの腫瘤を認めた.子宮筋腫と胎盤ポリープの鑑別のため骨盤部MRI検査施行したところ胎盤の疑いとなった.平成18年2月27日子宮鏡下に摘出手術を施行した.子宮鏡下に絨毛と思われる組織を認め,同部位を切除して手術を終了とした.手術時間45分,出血量20g,検体量5g.術後経過良好のため2月28日退院となった.術後病理検査にて変性絨毛膜組織を認め,胎盤ポリープの診断となった.【結語】子宮鏡下に安全に切除し得た胎盤ポリープの症例を経験した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 144-144, 2006


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