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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩7
反復子宮筋腫核出術後妊娠30週で子宮破裂を発症した1症例


奥田 直貴, 山田 浩子, 山本 晃人, 露木 佳子, 横田 明重, 中井 章人, 竹下 俊行
日本医科大学産婦人科


 子宮破裂は分娩時,まれに妊娠末期に数千例に1例発症し,胎児死亡のみならず母体死亡にも至り,迅速な対応が要求される産科救急疾患である.今回我々は妊娠30週0日に発症し急激な転帰をとった完全子宮破裂の1症例を経験したので報告する.症例は32歳未経妊.2年前を最後に,計3回の開腹多発子宮筋腫核出術を実施していた.妊娠25週2日,近医より当科へ紹介受診,その後の妊婦健診では特記すべき異常所見は認められなかった.妊娠30週0日,朝より下腹部緊満感を認め当科受診,切迫早産加療目的のため入院することとなった.この時点では腹部超音波診断所見を含め,Biophysical profiling scoreは10点で明らかな異常所見は認められなかった.同日入院となるも,入院直後より著明な下腹部痛が出現し,腹部超音波診断にて胎盤の肥厚及び不正出血,血圧の下降を認め常位胎盤早期剥離を疑い,全身麻酔下で帝王切開を実施した.開腹時腹腔内には多量の凝血塊を認め,子宮は破裂しており,胎児は卵膜に被胞され子宮外に脱出していた.児は1244g女児,Apgar scoreは1分後0点,5分後1点,13分後8点.臍帯動脈血液ガスpHは6.631.子宮は前壁に20cm程度の破裂創が認められ,筋腫核出術後のためか子宮筋層の一部は欠損し奬膜のみで保持されている状態であった.このため,子宮の形成及び修復術を実施した.術中総出血量は2400g.出血性ショック,産婦人科DICを併発しており輸血及び抗DIC治療を行い,経過は良好に退院となった.児は現在NICUにおいて加療中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 149-149, 2006


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