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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩8
妊娠中期に発症した疱疹状膿痂疹の一症例


保倉 宏, 村中 愛, 三橋 祐布子, 本道 隆明, 木村 薫
厚生連篠ノ井総合病院産婦人科


 疱疹状膿痂疹は膿疱性乾癬に包括され,妊娠中期から末期に発症するとされる非常に稀な疾患である.発熱とともに全身の皮膚が潮紅し,無菌性膿疱が多発する.病因は不明とされているが,膿疱の発生機序に好中球の遊走,発熱を促すサイトカインの関与が強く疑われている.今回我々は妊娠中期に発症しステロイドおよびPUVA療法にて加療した疱疹状膿痂疹の症例を経験したので希少例と考え報告する.症例は27歳,0G0P,妊娠9週で初診し,以降外来通院となった.妊娠29週4日,子宮収縮と共に頚管長短縮を認め切迫早産の診断で入院となり,ウテメリンによるtocolysisを行った.妊娠30週に入りCTGモニターを装着した際に,同部位に発赤が見られていたが,妊娠31週3日,腹部から大腿にかけて掻痒を伴う皮膚の潮紅が出現したため,皮膚科紹介としたところ妊娠性痒疹の診断でステロイド外用療法が始まった.その後も皮疹は徐々に拡大し,妊娠32週4日の時点で疱疹状膿痂疹の診断となった.ステロイド外用療法のみでは症状改善なく,妊娠34週3日からはPSL(20mg/日)内服,妊娠35週3日からはPUVA療法も開始となった.皮膚症状は一進一退を繰り返していたが,母体が精神的に限界となったため妊娠36週0日誘発分娩行い,2630g,男児を出産した.出産後はPSLに加え,シクロスポリンを併用し症状改善し外来通院中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 152-152, 2006


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