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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩9
妊娠中に脳室-腹腔シャント不全をきたしシャント交換術を施行した2症例


八木 瑞穂1), 奥田 美加1), 葉山 智工1), 片山 佳代1), 八巻 絢子1), 梅津 信子1), 横田 奈朋1), 武井 美城1), 石川 浩史1), 高橋 恒男1), 遠藤 方哉2), 平原 史樹2)
横浜市立大学附属市民総合医療センター母子医療センター1), 横浜市立大学産婦人科2)


 水頭症に対する脳室-腹腔(V-P)シャント術後の妊娠では,増大した子宮による圧迫や腹圧の上昇のためシャント不全を起こすことがあり注意を要する.発症時には脳外科医と連携し,妊娠週数,母体の状態に応じて個々に対応を決定する必要がある.妊娠中でもシャント交換術は可能であり,妊娠週数の延長や,帝王切開術によるterminationの回避が期待できる.今回我々は妊娠中に発症したシャント不全に対しシャント交換術を施行し妊娠を継続した2例を経験した.
 【症例1】36歳,3回経妊1回経産.18歳時V-Pシャントを設置.前回の妊娠は分娩時一過性の意識障害をきたしたが治療は要さなかった.今回,妊娠21週頃より意識障害,めまいが出現し妊娠24週4日入院となった.入院時JCS1,錐体路,錐体外路症状を認め患者家族に説明しCTを施行,水頭症の悪化を認めシャント不全と診断された.妊娠28週0日にJCS20と急激な意識レベルの低下を認めたため,妊娠28週2日に脳室-心房(V-A)シャント術を施行し意識レベルはJCS1〜2と改善した.廃用症候群に対する早期リハビリテーションの必要性より,妊娠35週0日選択的帝王切開術で2400gの女児をApgar score 5/7で分娩した.意識レベルは徐々に改善し,産褥7ヶ月でほぼ妊娠前の状態に回復した.【症例2】27歳,0回経妊0回経産.15歳時V-Pシャントを設置.妊娠34週6日突然の嘔吐,意識障害を認め入院.JCS20,患者家族に説明し施行したCTよりシャント不全による水頭症と診断され,同日新たにV-Pシャント術を施行.術後徐々に意識レベルは改善しJCS1〜2となった.妊娠39週4日分娩誘発,分娩第2期が遷延したため鉗子遂娩術にて3252gの男児をApgar score 8/9で分娩した.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 153-153, 2006


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