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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
子宮頸癌1
子宮頚部悪性腺腫に子宮体癌が重複した一例


渡邊 弓花1), 飯田 智博1), 吉岡 範人1), 津田 千春1), 堀永 宏史1), 中島 健1), 藤脇 伸一郎1), 木口 一成2), 石塚 文平2)
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院産婦人科1), 聖マリアンナ医科大学産婦人科2)


 子宮頚部悪性腺腫は子宮頚部腺癌の数%にみられる稀な疾患であり,形態学的に極めて高分化で正常頸管線に類似するため細胞診,組織診などによる術前診断が困難な婦人科腫瘍の一つである.今回我々は子宮体癌を疑い,精査中に発見・診断した子宮頚部悪性腺腫+子宮体癌の重複癌の一例を経験したので報告する.症例:52歳 2回経妊2回経産,未閉経.49歳頃子宮内膜細胞診で疑陽性を指摘されていたが症状がなく放置.2005年9月16日,不正出血,水様帯下を主訴に前医受診し子宮頚部細胞診Class II,子宮内膜の肥厚を認め同医で子宮内膜生検施行,異形内膜増殖症と診断,治療目的で当院を紹介,10月27日初診した.初診時子宮頚部細胞診で黄色調の粘液を伴いClass IIIのためコルポスコープを施行したが子宮頚部の腫大以外に所見なく,腫大した子宮頚部を2箇所生検したところ生検組織の一部に異形頸管腺をみとめ,HIK1083の免疫染色で陽性であった.また子宮内膜は麻酔下に全面掻爬を施行し,G1子宮体癌を考えた.骨盤腔MRIで子宮頚部は腫大し頚部間質内に多数の嚢胞状構造を認め悪性腺腫が考えられ,また子宮内膜の肥厚が見られた.傍子宮結合織並びに膀胱・直腸への浸潤は見られず,上下消化管検査で異常を認めず,腹部CTでも遠隔転移ならびにリンパ節の腫大は見られなかった.以上の経過並びに検査結果より子宮頚部腺癌(悪性腺腫)と子宮体癌の重複癌と診断,2006年1月17日広汎子宮全摘術を行った.摘出臓器の検討から子宮頚部腺癌(悪性腺腫)Ib1期+子宮体癌Ib期G1と診断,断端並びに子宮傍結合織に浸潤を認めずリンパ節転移も認めず,追加治療は行わず経過観察中である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 156-156, 2006


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