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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))
【一般演題】
子宮頸癌2 CIN IIIに対して行った光線力学療法の有害事象の検討
村上 浩雄, 小澤 英親, 和田 久恵, 宮部 勇樹, 幸村 康弘, 水主川 純, 大井 豪一, 金山 尚裕
浜松医科大学医学部産婦人科
『緒言』子宮頚癌は全体の患者数は減少傾向であるが,頚部の上皮内病変(CIN)は増加傾向にあり,かつ若年化傾向にある.CIN IIIに対し妊孕能温存性が高い光線力学療法(PDT)が1990年代から普及してきたが,当科でも1998年よりPDTを導入し,現在まで36症例にPDTを施行した.『目的』CIN IIIに対するPDTの有害事象を,患者自己申告によるグレイディング値を中心に検討し,副作用から見たPDTの有益性を評価する.『対象』2002年以降,クリニカルパスを導入し,有害事象につき患者自己申告を行った14名.平均年齢31歳(23歳から37歳),PDT後平均入院日数23.2日,外照射平均17.4回(1389 J),腔内照射平均36.8回(368 J)であった.『方法』有害事象として,A:光線過敏症B:下腹痛C:帯下D:出血E:精神不安定の5項目を自己評価にて,0から4の5段階評価で入院期間中に連日聞き取り,記録.これを集計し傾向を検討した.『結果』A:光線過敏症は8例に認められ,内6例は1週間以上持続した.しかし1例以外グレード1であった.B:下腹痛は11例に認められたがほとんどグレード2であった.C&D:出血と帯下はほぼ全例に認められ,グレードはさまざまであった.E:精神不安定はほとんど認められなかった.以上を当科のPDT治療成績と併せて報告する.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2)
160-160, 2006
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