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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
卵巣甲状腺腫における血清サイログロブリン値測定の有用性


梶川 望, 石川 源, 土居 大祐, 石川 温子, 根岸 靖幸, 弘末 卓也, 三浦 敦, 黒瀬 圭輔, 米山 剛一, 竹下 俊行
日本医大産婦人科


 【対象と方法】当科において手術治療を行った卵巣甲状腺腫患者で事前に了解を得られた者を対象に,術前の血清サイログロブリン値を測定し,術前マーカーとしてのサイログロブリンの有用性について検討した.【結果】1999年4月から2005年12月までの間に計4例の症例があった.患者平均年齢は63.25±13.72歳.術前血清サイログロブリン値(正常値:<30ng/mL)は,最も少ない値を示した症例で38.8ng/mL,最大の症例では14,908ng/mLだった.腫瘍径は平均12cmで,必ずしも腫瘍径とサイログロブリン値とは比例関係に無かった.【考察】卵巣甲状腺腫において,血清サイログロブリンが高値を示すことについては国内で数例の報告があるのみである.当施設での症例でも,高値を示す傾向が認められ,とくに高度の腹水貯留が認められる症例では高い傾向を示した.【結語】卵巣甲状腺腫では血清サイログロブリン値がマーカーとなる可能性が示唆された.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 168-168, 2006


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