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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性卵巣腫瘍1
卵巣癌化学療法におけるtaxane導入の効果に対する後方視的検討


富田 明代, 鈴木 淳, 市川 義一, 末盛 友浩, 平沢 晃, 玉田 裕, 進 伸幸, 青木 大輔, 吉村 泰典
慶應義塾大学産婦人科


 【目的】卵巣癌の標準化学療法は近年,platinum製剤を軸としcyclophosphamide等を加えた化学療法から,様々な臨床試験でのevidenceをもとにtaxane+platinum二剤併用療法に移行した.当院でも1998年に初回標準化学療法を前者から後者に変更したが,その前後での治療成績の変化を臨床病理学的視点からretrospectiveに比較検討した.
 【方法】1984〜2004年に当院で初回治療を施行した卵巣癌症例のうち,初回化学療法としてCP,CAP(C:cyclophosphamide,P:cisplatin,A:adriamycin)療法等の治療を施行した197例(非taxane群)とTP,TJまたはDP,DJ(T:paclitaxel,D:docetaxel,J:carboplatin)療法を施行した154例(taxane群)において,進行期別,組織型別,残存腫瘍の有無別にそれぞれKaplan-Meier法にて5年生存率(5yOS)を算出し,比較検討した.
 【結果】全症例では5yOSに有意差を認めなかったが,FIGO分類III期の5yOSはtaxane群の方が非taxane群より有意に予後良好であった(p<0.05).III期の組織型別では,粘液性腺癌と類内膜腺癌においてtaxane群の方が有意に予後良好であり,またIII期不完全手術症例においてもtaxane群が有意に予後良好であった.
 【考察】現在の標準化学療法であるtaxane+platinumへの変更後,III期症例での成績が改善した.これは,III期不完全手術症例においてtaxane群の方が術後化学療法中にrefractoryとなる割合が少なく,臨床的PRに至る可能性が高いためではないかと考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 171-171, 2006


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