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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
妊娠・分娩12
帝切後の重症感染症に肺血栓塞栓症を合併した1例


上山 明美, 村山 敬彦, 臼井 真由美, 高井 泰, 斉藤 正博, 関 博之, 馬場 一憲, 竹田 省
埼玉医科大学総合医療センター産科


 【緒言】近年の生活習慣の欧米化に伴い,わが国における静脈血栓塞栓症の増加が報告されている.今回,帝切後の重症感染症に肺血栓塞栓症を合併した症例を経験したので,報告する.【症例】36歳3G2P初期より前医にて妊婦健診.34週頃より血圧上昇傾向を認めていた.37週BP138/72 咳・嘔吐・下痢を認め,38週0日BP153/98妊娠高血圧症候群にて入院.38週1日BP186/106と血圧上昇にて緊急帝王切開施行.術中・術後も高血圧認め,Ca拮抗薬を使用.術後4日目BP184/120 39℃以上の発熱・咳・嘔吐を認め,下痢(水様便)出現し,摂食不良となる.発熱・全身状態に改善認められず,術後6日目産褥熱・呼吸苦を主訴に当院搬送となった.来院時BP128/76,PR132,RR42,SpO288%(Room air),BT40.0℃.ヘリカルCTで左下葉の肺梗塞,両側肺動脈,両側下肺動脈帯状陰影欠損を認め,肺動脈血栓塞栓症と診断.心臓超音波検査にて右心不全を認めた.入院後は,重症感染症に対し,抗生剤・子宮内洗浄・蛋白分解酵素阻害薬・γグロブリンを,肺血栓塞栓症に対し,t-PA・ヘパリンを投与した.両側肺動脈・両側下肺動脈の帯状陰影欠損は17日目に消失を確認し,ワルファリン内服にて27日目退院となった.【結語】脱水や重症感染症は,静脈血栓塞栓症の重要なリスク因子である.今回の症例の経過を詳細に検討し,帝切後の静脈血栓塞栓症の予防と治療について,自験症例を交えて,考察する.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 182-182, 2006


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