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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍その他1
DJ療法が奏効した子宮体部癌肉腫の1例


大島 乃里子, 政井 哲兵, 小澤 克典, 岩原 由樹, 小池 和範, 光山 聡, 桑江 千鶴子
都立府中病院産婦人科


 子宮体部癌肉腫は化学療法に対して抵抗性の高い予後不良な疾患である.今回我々はDocetaxel+CBDCA(以降DJ)による化学療法が奏功した症例を経験したので報告する.症例は47歳,妊娠・分娩歴なし.子宮筋腫の診断にて近医通院中,腫瘍の急速な増大と不正出血を認め,2005年5月25日当科へ紹介された.初診時,子宮は新生児頭大で左右の基靱帯の硬結を認めた.術前の子宮腟部・内膜細胞診は陰性であった.MRIでは子宮体部前壁から頸管に浸潤する腫瘤性病変を認め,CT上では他臓器への転移やリンパ節腫脹の所見は認めなかった.以上より子宮癌肉腫を疑い,2005年6月14日開腹術を行った.腹腔内には多数の腹膜播種病変を認め,子宮は膀胱と強固に癒着していた.播種病変の術中迅速病理診断は腺癌であった.根治術は困難と判断し閉腹した.術後最終病理組織診断は癌肉腫であった.術後3日目に動注化学療法(CAP療法)を施行し腫瘍の縮小を図るもNCであったため,DJ療法へ変更した.DJ療法にて腫瘍は著明に縮小し,術前高値であった腫瘍マーカーも低下した.しかし,4コース施行したところで腫瘍マーカーが横ばいとなったため,患者への説明と同意の下,12月1日広汎子宮全摘出術,傍大動脈リンパ節郭清術,膀胱全摘術,新膀胱増設術,虫垂切除術を行った.腹腔内の播種性病変はほぼ消失し,腹水細胞診は陰性であった.最終病理診断では子宮体部に癌肉腫を認め,子宮頸部と膀胱に浸潤していた.術後経過は良好で腫瘍マーカーは陰性化した.現在DJ療法継続中であるが再発兆候は認めていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 193-193, 2006


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