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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍その他2
化学療法により腫瘍細胞が変性壊死したことで大量出血を生じた絨毛癌の一症例


石川 哲也, 小出 馨子, 野口 有生
大和徳洲会病院産婦人科


 化学療法4クール終了後突然の大量出血をきたした絨毛癌患者に対し子宮摘出を行い寛解した症例を経験したので報告する.(症例)32歳,3経妊3経産,避妊をしていたにもかかわらず妊娠反応の陽性であることおよび不正出血の持続にて他院より紹介受診となる.初診時の尿中hCGは120IU/Lであった.経腟超音波検査では子宮内膜の肥厚を認めず,子宮体部に直径約3cmの高輝度な部分を認めた.不正出血の持続のため子宮内膜全面掻爬を行ったところ,病理組織検査で絨毛癌と診断された.CT検査では両肺野に多発性の転移巣を認めたが,その他の転移巣は認めなかった.MRI検査では子宮体部に筋層内浸潤を疑う直径約3cmの腫瘍を認め,WHO予後スコアは13点であった.高リスク群であり肺への転移もあることからMEA療法を行った.MEA療法にて血中hCGは順調に低下し,不正出血および肺転移巣は消失した.しかしMEA療法4クール終了時,血中hCGの上昇を軽度認めたため抗癌剤の変更を検討していたところ,自宅で突然の大量出血を生じ救急受診となる.持続性の出血であり止血不能であったため,緊急にて腹式単純子宮全摘出術を行った.摘出物標本では,子宮体部に直径約3cmの赤色調の結節性腫瘤を認めた.病理組織検査では筋層浸潤を認め変性壊死を伴う絨毛癌が確認された.子宮摘出後,血中hCGは低下し,その後MEA療法を継続し寛解に至る.現在のところ再発転移は認めていない.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 196-196, 2006


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