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第111回学術集会(平成18年6月18日(日))

【一般演題】
悪性腫瘍その他3
不正性器出血を主訴とした卵管癌の1例


斎藤 一, 田岡 英樹, 戸田 淑子, 間崎 和夫, 北村 衛, 福田 雄介, 渡辺 一郎, 中上 弘茂, 森田 峰人, 久保 春海
東邦大学医療センター大森病院産婦人科


 卵管は女性生殖器のうち腫瘍発生頻度の最も低い臓器であり,卵管癌は女性性器悪性腫瘍の0.3%を占めるのみである.症状として最も特徴的なものは多量の水様性帯下だが,頻度は15%未満と多くない.その他不正性器出血,下腹部痛,腹部腫瘤などが挙げられるが,疾患の発生頻度が少ないこともあり,術前での診断は困難であることも多い.今回我々は性器出血を主訴として受診し,超音波断層法やMRIなどの画像診断で左付属器腫瘤を認め手術を行い,術中迅速病理検査で卵管癌と診断した症例を経験したので報告する.
 患者は41歳,未経妊,24歳時に交通事故のため脳出血を発症し脳神経外科で手術行い,その後より左片麻痺,脳器質性精神病にて精神神経科のフォローを受けていた.不正性器出血を主訴に当科受診,性器出血は不規則に少量認めるのみであったが超音波断層法やMRIにて左付属器に嚢胞性部分と充実性部分の混在する約8cm大の腫瘤を認めた.また腫瘍マーカーはCA125が288.6U/mlと上昇を認めた.左卵巣悪性腫瘍を疑い手術を施行した.開腹時に左付属器が子宮後面で周囲腹膜やS状結腸と癒着しており,これを剥離し摘出,左卵管がソーセージ状に腫大しており,迅速病理検査にてserous papillary adenocarcinomaと診断,子宮全摘,両側付属器切除,骨盤リンパ節郭清,大網切除を行った.術後病理診断ではleft tubal carcinoma(adenocarcinoma,papillary),子宮,両側卵巣,リンパ節,大網への転移は認めなかった.術後化学療法として現在TJ療法を2クール終了,CA125は正常範囲まで低下を認めている.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(2) 199-199, 2006


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