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		第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
  
		【一般演題】 
		妊娠分娩3 最近当院にてサイトメガロウィルスIgM陽性を呈した妊娠の3症例
  
		中島 義之, 曽根 君恵, 菅野 光, 宮川 康司, 正岡 直樹, 山本 樹生 
		日本大学医学部産婦人科
  
		  
		 近年,若年層の抗サイトメガロウィルス(CMV)抗体保有率の低下がCMV母子感染症に関する問題となっている.今年第一四半期にCMV IgM陽性妊婦を3例続けて経験したので報告する.  症例1は33歳0回経妊0回経産.CMV持続感染症にて内科受診中でCMV IgM高値推移していた.妊娠35週に胎児片側脳室拡大のためハイリスク外来受診した.CMV IgG 61.7,IgM 3.89と高値であった.妊娠39週2297g女児,アプガールスコア9点(5分9点)を経腟分娩した.胎盤病理組織検査でウィルス感染は明らかでなく,臍帯血CMV IgG 213,IgM 8.17,antigenemia C7HRPおよびC10C11陽性であり,児はNICU入院し,片側脳室拡大と感音性難聴を認め,抗CMV高力価γグロブリン,ガンシクロビル投与し退院した.  症例2は32歳0回経妊0回経産.近医から妊娠36週に子宮内胎児発育遅延のため紹介となった.CMV CF 32倍,IgM 1.89と高値でantigenemia C10C11は陰性であった.妊娠39週2382g女児,アプガールスコア9点(5分9点)を経腟分娩した.胎盤病理組織検査でウィルス感染所見はなく,臍帯血CMV IgG 26,IgM陰性,antigenemia C7HRP陰性,C10C11陰性であった.出生児は検査目的のためNICU入院したがCMV感染症の所見は認めなかった.  症例3は34歳0回経妊0回経産.妊娠38週で胎児両側脳室拡大のため近医より紹介となった.CMV IgG 87.7,IgM 4.63と高値でantigenemia C10C11は陰性で現在妊娠40週入院精査中である.
 
  
		日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
		271-271, 2006 
		 
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