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		第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
  
		【一般演題】 
		手術その他 子宮全摘出術後の膣脱修復について―特にポリプロピレンメッシュの利用について
  
		岡嶋 祐子, 中村 裕美, 大川 玲子 
		国立病院機構千葉医療センター産婦人科
  
		  
		 膣脱は子宮脱とともに骨盤内臓器脱ないし性器脱と称される.近年,子宮全摘出術後の膣脱が増加しており,治療の対象として重要な病態である.膣脱の修復方法として従来は弛緩・伸展したpubocervical fascia(PCF)あるいはrectovaginal fascia(RVF)を中央で襞状縫縮し,余剰の膣粘膜を切除縫合したり,膣閉鎖術(Re Fort operation)を行ったりしてきた.しかし,20世紀後半になってからは膣支持組織の破損部位を特定し,その部分のPCFまたはRVFを解剖学的支持構造を復元して(site-specific defect repair)修復するというように,外科的概念も変化してきている.2004年5月より2006年5月までに当科にて5例の子宮全摘出術後の膣脱症例の手術を行った.初めの3例は前後の膣壁形成術および仙棘靱帯固定を行い,後の2例はポリプロピレンメッシュを利用して前膣壁形成を行った.それぞれの症例に対し,排尿障害,排便などの消化器症状,性交障害の有無やSF-36による一般的QOLの評価を行った.その結果,ポリプロピレンメッシュを利用した症例では,非使用の3例と同様に有効であり,今後前膣壁形成術後の長期予後の改善に寄与すると考えられた.
 
  
		日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
		304-304, 2006 
		 
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