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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍1 子宮頸部病変に対する円錐切除術施行症例の動向
須郷 慶信1), 佐治 晴哉2), 沼崎 令子2), 佐藤 美紀子2), 杉浦 賢2), 宮城 悦子2), 石川 雅彦3), 平原 史樹2)
横浜市立大学附属市民総合医療センター母子医療センター1), 横浜市立大学産婦人科2), 横浜市立大学附属市民総合医療センター婦人科3)
【目的】1996年から2005年にかけて横浜市立大学附属の2施設において行われた子宮頸部病変に対する円錐切除症例の年次的動向につき検討した.【方法】円錐切除術を行った高度異形成181例,子宮頸癌0期169例,1a期33例,計387例を対象として,年度毎の症例数,手術時年齢,経産歴を1996年から2000年までと2001年から2005年までの5年間ごとに分け比較検討した.【結果】症例数は2.52倍増加しており,特に高度異形成は2.85倍増加していた.手術年齢はどちらも20から40歳代までで80%以上を占めているが,20代の占める割合は3.5%増加し,30代の占める割合は5.1%増加していた.反対に40代の占める割合は11.0%減少していた.また円錐切除後,子宮摘出術を行った症例は54例であった.経産歴としては,未産婦症例が5.6%増加していた.【考察】円錐切除症例は年々増加しており,これは近年10代のHPV感染の増加していることと,晩婚化による子宮温存症例が増加していることによるものと考えられる.今回の傾向は10年のうち最近の3年間に著明に見られており,今後円錐切除症例の若年化と未産婦の症例が増加していくと予想される.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
308-308, 2006
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