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<< 学会誌へ戻る 【目的】子宮頸癌は，Human papilloma Virusによる性行為感染が原因で発症すると考えられている．近年は，初交年齢の低年化により，若年で発症する傾向にある．この若年女性に対しては，将来的に妊娠を控えるため妊孕能温存手術が要求され，子宮頸部円錐切除術が一般的に施行されている．今回我々は，円錐切除術において，日帰り手術と数日間入院の患者と比較し，合併症・費用を後方視的に検討した．【方法】当科では，（1）重篤な合併症が無い，（2）大学病院より車で1時間以内の地域在住，（3）帰宅後，責任能力のある大人が存在するなどの条件を満たす患者に対して，生活面の質の向上をめざし，ハーモニック・スカルペルを用いた日帰り円錐切除術を実施している．対象は，平成16年からCIN IIIに対して円錐切除を行った患者51症例である．【成績】術後合併症の発生頻度は，日帰り入院13例中2例，数日間入院38例中6例であり，χ2検定により有意差を認めなかった．また，平均費用は，日帰り手術では44,722円，2日間入院では53,621円，3日間入院では64,687円であった．【結論】当院において実施されている日帰り円錐切除は，数日入院の手術に比べて術後合併症の発生頻度に差はみられないことがわかった．また，患者にとっては時間的・経済的負担が少なく，QOLの向上につながると考えられる． 日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3) 308-308, 2006 |
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