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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
【一般演題】
子宮頸部悪性腫瘍1 妊娠合併子宮頸部腺癌の1例
岸見 有紗, 高橋 香織, 樋口 隆幸, 林 茂徳, 福地 剛, 石本 人士, 青木 大輔, 吉村 泰典
慶應義塾大学医学部医学科産婦人科
近年,妊娠を契機として若年女性に子宮頸癌が発見される症例が増加している.今回我々は,妊娠初期に発見された子宮頸部腺癌Ib1期に対して,妊娠33週まで待機の後に人工早産を選択し,同時に根治術を施行して治癒に至った1例を経験したので,若干の文献的考察を加え報告する.症例は27歳女性.1経妊1経産.性器出血を主訴に前医を受診し,妊娠13週に子宮頸部組織診にて腺癌と診断され,妊娠15週に当科を紹介受診された.コルポスコピーの所見はIC-bで,当院の子宮頸部組織診では高分化型の粘液性腺癌が認められた.MRIでは子宮頸部前壁に径15mmの外向発育型腫瘍が認められた.臨床進行期分類はIb1期であり,本来は直ちに根治術を施行すべきであったが,患者の強い挙児希望を考慮し,子宮頸部円錐切除術にて正確な病期を確認した上で,治療法を決定する方針とした.妊娠16週2日に施行した子宮頸部円錐切除術の病理組織診断は断端陰性,間質浸潤なし,脈管侵襲なしであったため,当院小児科との協議の上で児のintact survivalが期待できる妊娠32週頃まで待機し,分娩後直ちに子宮頸癌根治術を施行する方針となった.以後の妊娠経過は良好で,定期的に施行した子宮腟部頸部細胞診の結果はclass IIであった.妊娠33週0日,帝王切開にて児を娩出し,引き続き広汎子宮全摘出術を施行した.病理組織検査の結果,摘出子宮および所属リンパ節に病変は認められず,pTNM術後分類はpT1b1N0M0であり,追加治療は不要と判断された.児の経過も良好であったため,術後1ヶ月で母児ともに退院となった.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
309-309, 2006
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