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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
【一般演題】
子宮体部悪性腫瘍2 子宮腺筋症から発生したと考えられた子宮体癌の3例
横山 幸代, 宮崎 泰人, 有村 賢一郎, 須藤 祐美子, 梅澤 幸一, 竹下 茂樹, 梁 栄治, 綾部 琢哉, 冲永 荘一
帝京大学医学部附属病院産婦人科
子宮腺筋症由来と思われる子宮体癌の3症例を経験したので報告する.症例1は67歳,主訴は不正出血.成人頭大の子宮腫瘍を認めた.子宮内膜細胞診,組織診ともに悪性細胞(−)であったが,子宮筋層に不正な腫瘤を認め,出血が持続するため手術を施行した.病理組織所見は,子宮筋層内の明細胞腺癌であった.腫瘍は子宮腔に面する内膜との連続性が見られず,子宮腺筋症との連続性を認めた.症例2は61歳,主訴は不正出血.細胞診,組織診から子宮内膜増殖症を疑い,出血が持続するため子宮内膜全面掻爬を施行したところ高分化型腺癌であった.摘出子宮の病理組織所見では,内膜に類内膜腺癌G1の増殖を認めたが,子宮筋層全体に腺筋症がみられ,腺管上皮細胞に病変を認めたこと,及び,肉眼的に腫瘍の存在範囲が筋層内を中心にしていたことより,腺筋症に発生したとしても矛盾しない.症例3は57歳,不正出血を主訴に受診,細胞診,組織診にて類内膜腺癌であった.摘出子宮の病理組織所見で,体部筋層に子宮腺筋症が目立ち,腫瘍中心が筋層内にあり,内膜病変は主として過形成以下の病変であったことから,腺筋症由来と思われた.腺筋症からの癌化と考えられる子宮体癌は極めて稀であるが,内腔面に明らかな癌病変の露出がなく筋層内に限局している場合,診断は極めて困難である.子宮体癌の中にはこのような子宮腺筋症由来と考えられる腺癌症例が存在する可能性を念頭に入れ,慎重に対応する必要があると思われた.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
315-315, 2006
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