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第112回学術集会(平成18年10月29日(日))
【一般演題】
悪性腫瘍その他2 結腸異所性内膜症より発生した子宮内膜癌の一例
永田 育子, 寺本 勝寛, 小川 浩平, 小野 洋子, 白石 眞貴, 河野 恵子, 雨宮 厚仁, 滝澤 基, 池上 淳
山梨県立中央病院産婦人科
子宮内膜症の悪性化は稀でありその頻度は1%にもみたない.またその発生母地のほとんどは卵巣であり結腸からの発生は極めて少ない.今回我々は結腸異所性子宮内膜症より発生した子宮内膜癌でその治療に苦慮した症例を報告する.【症例】39歳 1経妊0経産 平成17年6月イレウスの診断で外科に入院.CT上左後腹膜へ進展する腫瘤が認められたため腫瘤切除術及び左結腸切除術施行となった.病理組織診断の結果,endometrioid adenocarcinoma in endometrial cystであったことより8月当科紹介.腫瘍マーカーはCA19-9 90.7U/mlと若干高値であった.術後化学療法としてmonthly TJ6コース施行.施行後画像上再発所見なく外来経過観察としたところ平成18年1月より右卵巣腫瘍出現.腫瘍マーカーは陰性であったが増大傾向認めたため,4月27日右付属器切除及び単純子宮全摘術を施行した.病理組織診断の結果はmucinous cystadenocarcinomaであった.5月25日左付属器切除術,大網切除術及び骨盤リンパ節郭清施行.追加検体に残存認めなかったが,術後2週間のCTで初回手術で切除した結腸の部位に接する左腸腰筋に再発を疑う所見が認められたためCPT-11+CDDPを施行した.
日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 43(3)
328-328, 2006
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