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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
胎児異常(2)
臨床的にPrune Belly Syndromeを呈した羊水過多症の一例.


名古 崇史1), 津田 千春1), 細沼 信示1), 杉下 陽堂1), 森川 香子1), 速水 麻紀1), 近藤 春裕1), 斉藤 寿一郎1), 石塚 文平2)
聖マリアンナ医科大学横浜市西部病院産婦人科1), 聖マリアンナ医科大学産婦人科2)


 今回,妊娠16週頃より腹壁腫瘤を認め,妊娠20週ころより羊水過多症を伴い,出生後腹壁欠損を認め臨床的にPrune Belly Syndromeを疑った一例を経験したので報告する.
 36歳1経妊1経産,自然妊娠.既往歴は特記すべきことなし.妊娠5週5日より当院にて管理.妊娠17週5日に胎児の腹壁腫瘤を認め,羊水染色体検査を施行し染色体異常なく妊娠を継続.TORCH症候群の精査するも異常なし.妊娠20週頃より羊水過多を伴い始め,妊娠32週0日,羊水過多(腹囲106cm,子宮底43cm)による腹部膨満あり,計7回の羊水除去を施行し,妊娠37週6日前期破水となり分娩停止のため帝王切開術で分娩となった.児は3184g,男児,Apgar score 1/3で腹壁欠損,臍帯ヘルニア,小陰茎,肺低形成があり,尿路異常や潜伏睾丸は無いが腹壁欠損の腹部の所見よりPrune Belly Syndromeを疑っている.
 Prune Belly Syndromeは1:腹壁欠損2:尿路異常3:両側の停留精巣を3徴として1/30000〜50000の頻度といわれている.巨大膀胱や羊水過少,肺低形成,腸回転異常,筋骨格系の異常などの多発奇形を呈することがあるまれな疾患である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 294-294, 2007


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