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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
良性卵巣腫瘍
膣断端脱症例あるいは脱再発症例に対するメッシュ手術について


草西 洋1), 古賀 裕子2), 清水 幸子2)
亀田総合病院産婦人科1), 亀田総合病院産婦人科2)


 最近性器脱手術にポリプロピレンメッシュをもちいたtension-free vaginal mesh operation(以下TVM手術と略)が紹介され,膀胱瘤にたいするTVM手術の報告も多く見られるようになった.前膣のみが弛緩し下垂する膀胱瘤の場合には,弛緩した膣壁をメッシュで補強する点で,TVM手術のよい適応と思われる.一方,子宮摘出術後の膣断端脱や性器脱術後の再発の場合は,膣断端を仙棘靭帯に固定する仙棘靭帯固定法sacrospinous ligament fixation ,あるいは開腹での膣仙骨前面固定法sacrocolpopexy,あるいは膣閉鎖術colpocleisisが選択されてきた.前2者は手技が難しいとされて実施される施設は限られていた.それらにくらべると膣閉鎖術は手技が簡単なことから比較的多くの施設で実施されてきた.しかし,膣閉鎖術は術後の子宮悪性疾患の早期発見が困難であること,術後に尿失禁を生じる場合があること,女性のアイデンティティを損なう面があることなど,難点があった.われわれは一昨年よりTVM手術に取り組んできた経験から,膣断端脱や脱の再発症例こそメッシュ手術の長所が生かされる,メッシュ手術の適応疾患と考えるにいたった.従来の手術との比較から,現在当科で行っているTVM手術を紹介する


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 297-297, 2007


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