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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
子宮外妊娠
若年者に発症した子宮外妊娠の1例


三塚 加奈子, 鈴木 隆弘, 中村 絵里, 貴家 剛, 和泉 俊一郎, 三上 幹男
東海大学医学部専門診療学系産婦人科


 【はじめに】子宮外妊娠はhCG値測定の簡易化,経腟超音波断層法の進歩により早期診断および早期治療が可能となっているものの,時に重篤な転帰を招きかねない疾患である.今回我々は,若年者に発症した子宮外妊娠の1例を経験したので報告する.【症例】14歳 中学生,未経妊未経産.朝より左下腹部痛出現したため休日診療所(小児科)受診するも経過観察となる.翌日未明に下腹部痛が増悪したため救急車で当院搬送となった.小児科にて血液検査,腹部X-P施行されるも診断にいたらず当科依頼となった.妊娠反応定性高感度陽性,経腟超音波検査にて子宮内胎嚢像なし,腹腔内貯留像および左付属器周囲血腫像を認め子宮外妊娠を疑い緊急腹腔鏡を施行した.腹腔内出血800ml,左卵管膨大部妊娠と診断し,そのまま腹腔鏡下に卵管線状縦切開による保存手術を施行した.保存手術の選択に関しては,術前に同意を得ていた.腹腔内に癒着所見はなく,対側卵管も正常所見であった.術後の血中hCG値の低下は順調で,7日目に退院,追加治療は必要としなかった.【考察】初交年齢の低下,クラミジア感染の蔓延により若年者の子宮外妊娠が増加することが予測される.若年者の妊娠に関するさらなる啓蒙が必要である.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 301-301, 2007


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