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第114回学術集会(平成19年10月14日(日))

【一般演題】
子宮外妊娠
基礎体温の推移から妊娠週数の診断に苦慮した子宮外妊娠の1例


福田 麻実, 浅川 恭行, 岡田 二葉, 沼口 大輔, 山本 泰弘, 田岡 英樹, 久布白 兼行, 森田 峰人
東邦大学医療センター大橋病院産婦人科


 基礎体温は妊娠週数を推測する上で重要な情報であり,子宮外妊娠の診断においてもしばしば活用される.今回我々は基礎体温より妊娠成立時期の診断に苦慮した子宮外妊娠の1例を経験したので報告する.症例は32歳既婚0回経妊0回経産.平成19年4月5日より5日間の月経の後,5月1日より5日間の予定月経時期に月経様出血を認めこれに対応するように基礎体温が低下し,その後5月13日に再度体温上昇を認めていた.5月16日頃より下腹部痛が出現したため5月18日近医を受診したところ,妊娠反応陽性であったが経腟超音波にて子宮内に胎嚢を認めず,腹腔内貯留液像を認めたため子宮外妊娠が疑われ当院へ紹介となった.基礎体温上,月経周期18日目であったが,術前の妊娠診断補助試薬にて尿中hCGは2000mIU/ml以上であり,経腟超音波にて明らかな子宮外妊娠部位は同定できなかった.しかしダグラス窩穿刺にて非凝固性の血液が吸引されたため子宮外妊娠の診断にて緊急腹腔鏡下手術となった.術中所見では腹腔内に約300mlの出血が貯留し,両側卵管は正常で左卵巣表面に直径約3cmの凝血塊が付着しており,同部位の妊娠を疑い左卵巣部分切除術を施行した.病理検査にて卵巣には妊娠成分は認められず,卵巣に付着した凝血塊にトロホブラストが確認された.以上の経過より,今回の子宮外妊娠成立の最終月経は4月5日より5日間であると診断した.また一般に妊娠初期の段階において排卵は抑制されると考えられているが,今回の症例では基礎体温より妊娠の継続中に排卵が認められた可能性があると考えられた.


日本産科婦人科学会関東連合地方部会会報, 44(3) 302-302, 2007


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